MDA論文が出ました

多次元分析(MDA)を用いて学際的研究論文のディスコースを分析した下記の共著論文がInternational Journal of Corpus Linguistics誌に掲載されました。

Thompson, P., Hunston, S., Murakami, A., & Vajn, D. (2017). Multi-Dimensional Analysis, text constellations, and interdisciplinary discourse. International Journal of Corpus Linguistics, 22(2), 153–186. doi: 10.1075/ijcl.22.2.01tho [リンク]

本論文は2013年8月から2015年10月まで勤務していたバーミンガム大学でのIDRDプロジェクトの成果の一部です。まずは11の研究分野のジャーナルを対象に、学際的な研究分野のジャーナルと非学際的な研究分野のジャーナルはどのように異なるのかをMDAの各次元に基いて見ています。その後に、Global Environmental Change(GEC)というジャーナルに焦点を当て、そこに出版された論文をMDAの次元得点に基いてクラスタリングを行い、ボトムアップ式にGEC論文のパターン(論文ではconstellationと呼んでいます)を見いだしています。また副次的にランダムフォレストを用いて、個々の論文が次元得点を基にどの程度それが出版されたジャーナルに正しく分類できるかを見ています。MDA→クラスタリングの流れ自体はBiberが既に1980年代に行っていますが、それをより狭い対象(クラスタリングに関しては一つのジャーナル)で行い、それでも意味のあるパターンが見いだせたというのが新しい点です。
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